本社会を見渡すと、国民の生活のあらゆる場面で課税が重くのしかかっている。働けば所得税と住民税、買い物をすれば消費税、土地や家を持てば固定資産税。さらに、飲酒には酒税、喫煙にはたばこ税、自動車に乗れば自動車税やガソリン税といった具合に、どの行動にも必ず税負担が発生する。起業すれば法人税、財産を継げば相続税や贈与税、老後には年金や介護保険料という形で負担が続く。
こうした中、新たに浮上しているのが「走行距離課税」だ。ガソリンの暫定税率廃止の議論と並行し、自動車利用者から距離に応じて徴収する制度が検討されている。地方在住者や物流業界にとっては直撃となりかねず、国民からは「生活のどこを切り取っても税金に絡め取られる」との不満が噴出している。
必要なインフラ整備や社会保障のために財源が不可欠なのは事実だが、国民からは「取る工夫ばかりで使い方が不透明」との声も根強い。負担感が限界に近づく中、政治に求められているのは新税の発想ではなく、まずは既存の税金をどう有効に活かすかの説明責任だろう。


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